有隣荘では、松岡洋子さんによる車座セミナー「デンマークの高齢者住宅」についての講演会がありました。たっぷり2時間の充実した内容でした。
キーワードは、「住居とケアの分離」
住居とケアが、パッケージされているから、プライエムと呼ばれる日本の特養にあたる施設は、病院と類似の施設となるという視点から、これら二つを分離する政策をとったということ。
1988年に、法律でこのような大型施設を建設することを禁止したということ。
その代わりに、高齢者住宅を整備して、その高齢者住宅の中心に、コモンなスペースとして、デイサービス、レストラン、郵便局などの共用施設を建設する。
といった都市計画を進めたということ。
人口580万程度、兵庫県と変わらぬ人口をいくつかの地区に分類し、それぞれの地区別に在宅サービスを整備する。日本のように、ある狭い地域に、複数の介護事業所が競合するのではなく、地区ごとに整備していくという合理性。
医療は、初期治療は開業医が担当し、人口に応じた人頭割で医師の基礎収入となるという仕組み。など。
デンマークの政治、経済の現状報告を踏まえて、幅の広い現状報告を聴くことができました。
特に、その地域ごとに整備していくという考え方や、住宅とケアの分離、住宅の中心に共有の施設を配備するという考え方、
旧来であれば、ひとつの建物の中にある住居とケアを、あえて地域のなかに展開するという考え方(Ageing in Place 地域居住)には、高齢者3原則(高齢者は「ケアの対象」ではなく、「生きる主体」という考え方。自己決定、残存能力の活用、継続性の維持)からも、納得できる政策だと
今回、松岡さんの講演をお聞きして、このような生活者の視点から社会制度を考えたり、研究したりする視線は、とても貴重だと感じました。
国が変われば、制度も変わる。
彼我のちがいを知って、少しでもよい仕組みが考えれたら良いなと感じた次第です。
松岡さん、どうも有難うございました。益々の研究のご発展をお祈り致します。
